2013年1月29日火曜日

原発いらニャ~いウォークin諏訪

2月11日(日)13:00から上諏訪駅前で「原発いらニャ~いウォークin諏訪」があります。
主催:脱原発アクション諏訪
問合せ先:090-9353-1023 山崎



2013年1月28日月曜日

希望の牧場 吉沢正己さんの訴え

1月25日、希望の牧場 浪江町の吉沢正己さんが国会前で訴えている映像です。


2013年1月24日木曜日

 無念 井戸川双葉町長 退任の挨拶

福島県双葉町のHPに掲載された、井戸川克隆町長の退任の挨拶です。
 2012年12月20日、双葉町議会は町長に対する不信任決議案を可決しました。なぜ井戸川町長は不信任されたのでしょうか?
 福島県内では、福島県立医大を中心に事故被害を最小化するためのキャンペーンが張られています。それは国が「除染し帰還させる」という政策を進めているからです。しかし、井戸川町長は帰還政策に反対し「福島県内の多くの場所は、今なお人が住んではいけない汚染状況にある」と訴えていました。その理由は、放射能により、子どもたちの未来を奪いたくないという思いからです。
 一方で福島県内の多くの首長は、帰還政策に追従しています。そんな中、井戸川町長は、たったひとり町民の命と権利を守るため闘っていました。
 福島を安全とすることで事故への責任追求から逃れたい国、県、東電にとって、井戸川町長の辞任は願ってもないこととなります。私は、井戸川町長の辞任を残念に思います。

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http://www.town.futaba.fukushima.jp/message/20130123.html/
双葉町は永遠に
 私たちは前例の無い避難という過酷な状況に置かれています。いつまでも海原を漂流するわけにはいきません。早く上陸地を国が準備して、再興できる日を求めてきました。しかし、時間が足りませんでした。
 放射能のないところで平和な、皆が集える町ができることを祈り町民の安寧を願って、私は本日、双葉町長の辞職申し出をしました。
 私の今までの取り組みから次のことを申し上げたいと存じます。

1 事故に負けない
 原発事故で負けるということは、今のまま、何もしないことである。
 双葉町民には負けてほしくない。勝ってそれぞれ生き抜いてもらいたい。今はそれぞれの地に離れて住もうとも、廃炉が完了して故郷から放射能の危険が去り、自然と共生出来るようになったら再結集しよう。
 我が子どもたちへ、この悔しさを忘れることなく、何としても生き抜いて何倍も幸せな双葉町を再建していただきたい。そのためにも負けないで学び、求められる人になれ。世界の雄になってもらいたい。
(1) 負けないということは以下のことを忘れないこと
①避難してくださいと国から頼まれたこと。
②東電と国は事故を絶対起こさないと言っていたこと。
③町と県と東電には安全協定があること。
④事故は我々が起こしたものではないこと。
⑤正式な謝罪と見舞いがないこと。(形のあるものではないこと)
⑥自分の権利は自分以外に行使できないこと。
⑦被ばくさせられたこと。
⑧放射能の片付けをさせられること。
⑨20msv/yで町へ帰ること。(一般公衆の限度は1msv/y以下)
(2) 勝つためには何をしなければならないか
①事故の原因者を確定すること。
②我々の受けた損害のメニュー作成すること。
③損害の積算をすること。
④回復の請求をすること。
⑤回復の限界と代替を請求すること。(仮の町、借りの町)
⑥立証責任の不存在を共有すること。
⑦気づくこと。
⑧水俣の住民の苦難を学ぶこと。
⑨広島・長崎の住民の方に聞くこと。
⑩避難先の皆さんの恩を忘れないこと。
⑪多くの町民が健全な遺伝子を保つこと。
⑫ウクライナの現実を確認して同じテツを踏まないこと。
(3) 町民の力を結集すること
①役割分担をすること。
 ・汚染調査 ・除染問題 ・賠償問題
 ・住居問題 ・職場問題 ・健康問題
 ・墓地問題 ・学校問題 ・中間貯蔵施設問題
 などの調査研究する組織をつくり町民の不利益を解消すること。
②事故調査委員会をつくること
 事故の報告書には避難を強制された住民の実態が語られていない。外部に任せていたらいい加減に処理されてしまうので、委員会を町独自に構成して正しい記録を残さなければならない。
2 主張する権利を行使する
①見守り隊の組織
②法律家の組織
③文書学事の組織
④ボランティア活動組織
⑤被ばく被害者団体の組織
などを組織して国民の主権と被害者の復権を勝ち取らなければならない。
3 この世には先人の教えがある
(1) 温故知新
 歴史から新しい発想が出てくる。自分が直面している問題について語られています。遠くは私たちの祖先である標葉藩が相馬に滅ぼされたこと、会津藩が長州に負けたこと。しかし、負けても滅びる事もなく私たちは生きてきました。先人達に感謝し、これからは私たちが町の存続を引き継ぎ後世に繋がなければなりません。今度の事故は前例がありません。今は子どもたちを放射能の影響によるDNAの損傷を避けて暮らし、幾多の困難に負けずに 双葉町の再興に向かって、生き延びましょう。
(2) 人生に五計あり
 中国、宋時代の朱新仲が教訓として伝えた人生の処世訓とされるものです。生計、身計、家計、老計、終計があり、生き抜く考えが記されています。
(3) 八正道と言う道
 昔、釈迦がインドで行われていた求道について、新しい道があることを説いたとされています。
正見   : 正しい物の見方
正思惟 : 正しい思考
正語   : 偽りのない言葉
正業   : 正しい行為
正命   : 正しい職業
正精進 : 正しい努力
正念   : 正しい集中力
正定   : 正しい精神統一

 今の私たちにはこのような精神にはなれません。この言葉は東電と国あるいはこの事故を被害者の人権を無視して矮小化しようとしている勢力に猛省を促す言葉として捉えてほしい。願わくば、双葉町の子どもたちに人生の教訓の一部として、心に刻んでほしい。

 この事故で学んだことは多い。我国でも人命軽視をするのだと言うことがわかった。国は避難指示と言う宣戦布告を私たちに出した。武器も、手段も、権限もない我々はどうして戦えるだろうか。

 白河市にアウシュヴィッツ博物館がある。ナチスがユダヤ人を毒ガスで虐殺したことは衆目の事実だ。福島県内では放射能という毒で県民のDNAを痛めつけている。後先が逆だ。この状態から一刻も早く避難をさせること以外に、健康の保証は無い。その後に十分時間をかけて除染をやれば良い。
 人工放射能に安全の基準を言う実績が少ない。20msv/yで住めると言う人が家族と一緒に住んで示すことが先だろう。その安全が確認出来たら福島県民は戻ればいい。これ以上モルモットにするのは、外国の暴君が国民にミサイルを撃つのと変わり無い。
 福島の復興なくして日本の再生はないとは、人口減少の今、将来の担い手を痛めつけていては、真に福島の復興には繋がらないと心配している県民は少なくないと思う。双葉町は原発を誘致して町に住めなくされた。原発関連の交付金で造った物はすべて町に置いてきました。

 原発の誘致は町だけで出来ない、県が大きく関わってはじめて可能となる。私たちは全国の人たちから、「お前たちが原発を誘致しておいて被害者面するな」という批判を受けている。私たちはどこにいても本当の居場所がない今、苦悩に負けそうになりながら必死に生きている。子どもたち、高齢者、家計を支えなければならないお父さん、お母さんたちの悲鳴を最初に菅総理に訴えた。変わらなかった。そのために私は野田総理に国民としての待遇を訴えたのです。しかし、今の町民の皆さんは限界を超えています。何とか国には町民の窮状を訴え、町民には叱られ役をやり、マスコミに出されるようにしてきました。

 県にも窮状を訴えています。最近も質問をしました。回答は具体的な内容ではなく失望しました。知事は福島の復興のために双葉町に中間貯蔵施設を造れと言うので、双葉町の復興はどうするのですか、と聞くと答えてくれません。そこで、踏み込んで私に町をくださいと言いましたがやはり答えませんでした。これでは話し合いになりません。

 環境省の局長にどうして双葉に二つの場所を決めたのですかと聞いたら、分かりませんと言いました。では会議録をみせてくださいと聞いたら、後日ありませんと言う返事でした。このようなことで、調査だけで建設はしないからと言われて、ハイいいですよとは言えません。
 町には古くから先人が築いてきた歴史や資産があります。歴史を理解していない人に中間貯蔵施設を造れとは言われたくありません。町民の皆さんが十分議論した後に方向を決めていただきたい。若い人に決めてもらうようにしてほしい。

 今まで支えていただきました町民の皆様、双葉地方各町村をはじめ福島県内各市町村の皆様、国及び福島県そして事故発生時から避難救済にご支援いただきました国民の皆様、国会議員の皆様、全国の自治体の皆様、埼玉県と埼玉県議会の皆様、県民の皆様、加須市と加須市議会の皆様、市民の皆様、さくら市の皆様、医療界の皆様、福祉関係の皆様、貴重な情報の提供された方、最後に国内並びに世界中からボランティアのご支援をいただきました皆様、この避難を契機にご支援いただきました多くの皆様に支えられて、ここまで来ることができました。心から感謝を申し上げまして、退任のご挨拶に代えさせていただきます。
 長い間誠にありがとうございました。
 
 平成25年1月23日
双葉町長 井戸川 克隆


2013年1月22日火曜日

フタバから遠く離れて 上映会

2月17日(日)諏訪湖ハイツ コンベンションホールにて「フタバから遠く離れて」の上映会があります。なぜ双葉町長が議会から不信任されたのか?この映画を見ればその理由がわかります。


2013年1月21日月曜日

梅原猛 原発について

梅原猛さんが、1999年に茨城県那珂郡東海村にある株式会社ジェー・シー・オーが起こした原子力事故を契機に書いた文章です。
このとき梅原さんが予言したように、福島第一原発事故は起こりました。今、もう一度この文章をよく読み返し、原子力のあり方を考え直さなければならないと思います。

~臨界事故に思う~
たしか三年前、私は原子力発電について、日本は三十年かかって廃止すべきだとこの欄で論じた。原子力発電は日本の総発電量の三十五パーセントを占めているので、一朝一夕に廃止できるものではないが、原発そのものはいつ大事故を起こすか分からない危険を秘め、しかもその廃棄物の堆積は人類ばかりかあらゆる生物の生存に対して、予想もつかないような害毒を与えることは間違いない。そういうものは、現在においていくら必要なものであっても、早く廃したほうがよい。
それで私の提案は、十五年で原発を半減し、三十年で廃止するという提案である。三十年間は過渡期として仕方がなかろう。
このためには二つのことが要求される。一つは、エネルギーの消費を抑えること。それにはやはり生活を思いきって簡素にしなければならぬ。今の先進国の一人当たりのエネルギー消費量は、かつて地球上をわが物顔で歩いていた巨大な恐竜に比すべき消費量であるという。この地球の六十億の民のすべてが巨大なエネルギーを消費する恐竜のごときものになったとしたら、とてもたまったものではない。
そのことを考えると、二十一世紀の一つの文明の課題は、巨大なエネルギーを消費する文明からエネルギー消費の少ない文明に、文明の性質を変えることである。たとえば日本の一人当たりのエネルギー消費量を戦時中、あるいは戦後直後に比べると、何百倍になったに違いないが、戦時中、あるいは戦後直後の人間が現在の人間より不幸であったとはいえない。エネルギーの消費を抑え、そしてそのなかで一人一人の人間が心豊かに暮らせるような社会を目指すべきである。経済成長率が人間の幸福の決定的な尺度であると考えるのは間違っている。
もう一つは、新しいエネルギーの開拓である。たとえば太陽熱を利用したり、たとえば風力を利用したりする技術が開発されなければならない。今のところ、そのような自然エネルギーを使う技術は、他の石油や原子力などのエネルギーを使う技術よりはるかに開発が遅れていて、そういう技術によって作られるエネルギーを発電に利用するにはコストがかかり、とても採算が合わぬという。そうかもしれないが、私は、それは今の状況のなかで考えられている常識的見解であると思う。
原子力エネルギーが人類にとって大変危険なものであり、もはや使えないとなれば、そういう新しいエネルギーの開発が飛躍的に進むのではないかと思う。そういう新しいエネルギーの開発を、まだ人類は必要とせず、十分な研究費も投入していないので、そのような技術の開発が遅れているのではないか。あるいは従来のエネルギー利用によって十分潤っている産業などは、そのような新しいエネルギー利用の技術が開発されれば自分たちは利益を失うので、その開発を妨げているという面もあるのではないかと思われる。
今度の事故はスリーマイル島、チェルノブイリの事故に次ぐ大事故であるという。しかし、まだひどい大事にいたらずしてすんだが、この不幸な経験をわれらは未来の教訓としなければならないであろう。アメリカやロシアではひどい事故が起こったが、日本は大丈夫だという今までよく言われた論理はもう通用しない。私は今の日本人を見ていると、日本人がアメリカやロシア人以上に道徳的に立派であり、義務に忠実であるとはとても思えない。したがって、こういう日本人の扱う原子力事業なるものは恐ろしい危険を含んでいる。そして大地震が起こったり、原子力施設への他国からの攻撃があったりしたら、スリーマイル島やチェルノブイリどころではない悲惨な大事故が起こるのは確実であろう。
 今度のことを大きな教訓として、ここで本気で原発の廃止を考えなければならない。困難でも、それをすることは子孫の生活を守るわれわれの義務であると私は思う。

2013年1月15日火曜日

松本市で広瀬隆さんの講演会

1月27日(日)松本市で広瀬隆さんの講演会があります。